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執筆者
shimpei
細川真平 1964年生まれ。音楽ライター/エディター。
ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイ・ヴォーン他のCD/DVDのライナーを手がける。また、音楽誌、ギター誌、ウェブ等にも幅広く執筆。
ギターは絶対ストラト主義。
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みんなちがって、みんないい
2012年07月20日
ここのところ、某出版社から出るギター名盤ガイド的な本の執筆をしています。
何人かの書き手に対して編集部から振り分けられた作品について、特徴や聴きどころや機材等について紹介していくわけです。
リストはジャンルごとにアーティストのアルファベット順で並んでいますので、こちらもそのとおりに執筆していきます。
どんな順で書いてもいいわけですが(締め切りに間に合いさえすれば)、順番を考える時間も無駄ですので。

当然、そのアルバムを聴いて書くわけですが、自分の気分や意向とは関係なしに、けっこうな量のアルバムを聴いていく作業は、かなり面白いです。
例えば、ロック/パンクの項目で僕が担当しているアーティストは下記のとおりです(アルバム名は割愛)。

フー・ファイターズ
エイモス・ギャレット
ジョージ・ハリスン
ジャニス・ジョプリン
ダニー・コーチマー
クーラ・シェイカー
ジョン・レノン
リトル・フィート
オアシス
プリテンダーズ
クイーン
レディオヘッド
ラモーンズ
トッド・ラングレン
Tレックス
ジョー・ウォルシュ
ニール・ヤング
フランク・ザッパ

そうすると、フー・ファイターズでパワーをもらい、エイモス・ギャレットに痺れ、ジョージ・ハリスンにうっとりし、ジャニス・ジョプリンでサイケ気分になり、ダニー・コーチマーに改めて感動し、クーラ・シェイカーで盛り上がり、ジョン・レノンでロックンロールな気分になり、リトル・フィートで揺れ、オアシスに大英帝国を感じ、プリテンダーズでクリッシー・ハインドに恋をし直し、クイーンにやられ、レディオヘッドで心地好く落ち込み、ラモーンズでアッパーになり、トッド・ラングレンで泣きそうになり、Tレックスでグラマラスに持ち直し、ジョー・ウォルシュで乾いた風を感じ、ニール・ヤングでまたもや泣きそうになって、フランク・ザッパで変態を感じる……みたいな、あっち行ったりこっち行ったり、浮いたり沈んだり、いろんな気分を味わわされて、もう大変です(笑)。

しかし、こうして聴いていくと、本当にギター・プレイもサウンドも、十人十色だなあと改めて思わされます。
エイモスのようなギターを歌わせる達人もいれば、ジョニー・ラモーンのようなほとんどがダウン・ストロークの荒くれたカッティングのみという人もいて。
そして、そのどちらが優れているということはないのです。
どちらも素晴らしい。
ただ違うだけ。
そして、違うから素晴らしい。
こういう聴き方をしていると、心の底からそう思えます。

……みんなちがって、みんないい。
わ、金子みすずの偉大さにも気づいてしまいました(笑)。
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70年代ジェフ・ベック・サウンドとTARGIE Super Booster
2012年07月05日
当サイトとAKGアンプ工房とのコラボレーションで、TARGIEのオリジナル・ペダル、TARGIE Super Boosterが開発されました。
詳細についてはTARGIE LABOのページをご覧ください(試奏動画あり)。

簡単に言ってしまうとColorsoundのPower Boostのクローンですが、当時のパーツで手に入らないものもあるので回路から見直したそうです。
その結果、オリジナルとサウンド的にはまったく同じで、ノイズは激減しているという逸品になりました。

Power Boostは'69年にリリースされましたが、'71年ごろにOverdriverという名前に変わり、オレンジのど派手な筐体から、濃いグレイのものへと変更になりました。
これは、アメリカでの発売に当たって、オレンジが派手すぎて不評だったからという説があります。
また、このOverdriverがのちのOverdriveという言葉・エフェクターのジャンル名の由来になったとも言われています。
中身・サウンドは、Power BoostもOverdriver同じです。



ジェフ・ベックは第2期ジェフ・ベック・グループ時代にPower Boostを使い始め、引き続きOverdriverも愛用しました。
BBA時代の写真を見ると足元にPower Boostが置かれており、ソロになってからの映像を観るとOverdriverが使われているので、単純に言うと第2期ジェフ・ベック・グループからBBAまでがPower Boost、その後の『ワイアード』、『ブロウ・バイ・ブロウ』等ではOverdriverが使われたようです。

●第2期ジェフ・ベック・グループの'72年の映像。足元から少し離れた位置にオレンジの物体が。


●'74年のTV出演時の映像。ジェフ本人が機材について解説しています。画像は良くないですが、グレイの筐体が確認できます。


その後、80年代に入ってからはBOSS OD-1、Proco Ratと移り変わっていくわけですが、やはり70年代のジェフの音といえばPower Boost/Overdriverで決まり、という感じですね。

では、もうひとつ映像を。
これもファンには有名ですが、29秒あたりでOverdriverをオンにするのが分かります(映ってはいないのですが、音の変化で分かります)。
上と同じ'74年のTV出演時の映像です。


さて、この70年代のジェフの音を再現できるTARGIE Super Booster、もうすぐ発売できそうです。
TARGIEサイトにて、ぜひ続報をお待ちください。
Power Boostと同じく、オレンジ色のニクイやつです。
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