墓場への道しるべ
ロバート・ジョンソンの墓碑は、3つともミシシッピ州グリーンウッド(Greenwood, Mississippi)付近にある。グリーンウッドは、テネシー州メンフィス(Memphis, Tennessee)と、ミシシッピ州都ジャクソン(Jackson, Mississippi)の間にあり、州間高速道路55号線(I-55)がその両都市を結んでいる。ウィノナ(Winona)でI-55を降り、国道82号線(US-82)で西に25マイル(40キロ)行けばグリーンウッドだ。メンフィスからもジャクソンからもほぼ120マイル(200キロ)の等距離にあるが、TARGIE読者にとっては、ブルースやロックの都メンフィスに滞在した方が楽しめるだろう。
グリーンウッドだけでもジョンソンにまつわる場所は数カ所あり、彼が毒入りウイスキーを飲んだと言われる店の跡地(複数の説がある)や、彼がその後3日間苦しんだと言われる場所もある。町内の裁判所では、ジョンソンの婚姻記録や死亡記録といった資料(ケース番号E-380)も見ることができる。
「デルタ」はミシシッピ州北西部にあたり、綿花畑の広がる地域だ。観光名所はないが、デルタブルース愛好家にとってはまさに聖地。クラークスデール(Clarksdale)に数日間滞在してデルタブルース巡礼をするのもいい。大きなブルースフェスティバルが開催される時期を除けば、モーテルなどの宿は難なく見つかる。
デルタ地方には、ハウリン・ウルフ、チャーリー・パットン、W.C.ハンディ、マディ・ウォーターズといったブルースマンにまつわる場所が多数ある。そういった巡礼にぴったりなガイドブックが、Steve Cheseborough著「Blues Traveling:The Holy Sites of Delta Blues
」だ。各スポットの解説に加え、道案内も詳しく書かれているので、道路標識の不十分な田舎を旅するには大きな助けとなる。
墓地へのアクセス
 ・リトルザイオン教会(Little Zion Missionary Baptist Church)
グリーンウッド(Greenwood)中心部のフルトンストリート(Fulton St.)を北に進むと、グランドブルバード(Grand Blvd.)、さらにマニーロード(Money Rd.)と道の名前が変わる。グランドブルバードの住宅街を抜け、川を渡ると綿花畑が広がる。リトルザイオン教会は、その橋から2.3マイル(3.7キロ)北の、大きくカーブする道の左側にあり、小さな林に囲まれている。 |
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・ペイン教会(Payne Chapel Missionary Baptist Church)
グリーンウッドからUS-82で西に10マイル(16キロ)行くと、州道7号線(Rt 7)と交差する。ここから2マイル(3キロ)南にあるイッタベナ(Itta Bena)という集落の中で、Rt 7は右に折れ、またすぐに左に折れる。そこから3.6マイル(5.8キロ)南に行くとキト(Quito)。道路標識はなく、目印になるのはキトの小さな集落手前にある川と、そばにある綿加工場の「コットンジン」と呼ばれる大きな機械だ。コットンジンには「HE Hardwick-Etter Ginning Systems」と大きくペイントされている。橋を渡ってすぐに右折し、舗装されていない道を1ブロック進むと、右側にペイン教会がある。 |
 ・マウントザイオン教会(Mount Zion Missionary Baptist Church)
キト(Quito)の集落から更に南に3.7マイル(6キロ)。道が右に大きくカーブするあたりに「Matthew’s Brake Wildlife Preserve」という看板があり、すぐ左側に教会の白い建物が見える。 |