松浦善博&住友俊洋インタビュー&スライド講座!
日本を代表するスライド・ギター・プレイヤー、松浦善博と故・住友俊洋のインタビューと、非常にレアなスライド・ギター講座の動画をお届けします。
この動画は2007年8月、目黒Blues Alleyにて行われた松浦善博&Blustone Companyのライヴ直前に撮影されました。
今となってはそのライブもとても貴重なものなので、ここではそのライヴ・レポートも合わせてご紹介します。
・収録日時:2007年8月10日
松浦善博&Bluestone Company:松浦善博(g)、住友俊洋(g)、小笠原義弘(b)、高橋泰三(dr)、高木太郎(per)
All reports and interviews by Shimpei Hosokawa
動画
ライヴ・レポート
松浦善博と住友俊洋。
間違いなく、日本を代表するスライド・ギター・プレイヤーだ。
ツイスト時代に松浦がスライドを弾きまくる姿は、テレビを通してお茶の間のギター・キッズたち(住友もそのひとりだ)に大きな衝撃を与えたし、住友のプレイには、ここのところ共演する機会の多いクリス・デュアーテですら舌を巻く。
その2人ががっぷりと四つに組んだ、松浦善博 & Bluestone Companyのライヴ。その共演はまさに、ギターによる「饗宴」とも呼べるものだった。
繰り広げられたのは、松浦の最新アルバム『Slidin’&Slippin’』からのものと、Bluestone Co.のナンバー(Savoy Truffle時代のものも)、そしてカヴァー曲。比率としては松浦の曲が多かったのだが、随所で2人による息を呑むスライドの名演を見せつけてくれた(ただし、松浦・住友ともに押弦プレイも素晴しいので、スライド以外の見せ場・聴かせどころも多々あったことを付け加えておきたい。中でも、オールマンズのカヴァー「エリザベス・リードの追憶」は白眉だった)。
よくギター・バトル、ギター合戦という言い方をするが、松浦と住友にそれは似合わない。彼らのプレイはけっして戦いではない。激しくしのぎを削っているようでいて、その実、見事に調和しているのだ。だからこそ、スリルに満ちたサウンドがもたらすカタルシスだけではなく、音楽的な感動に、聴く者は包まれることになる。
2人のプレイには、それぞれの個性がある。住友はどこまでもハイ・テンションに盛り上げていくタイプだし、松浦は起伏をつけるタイプ。そんな両者だからこそ、調和もけっして予定調和ではない。異質なものを抱えた2人が、魂のどこかで通じ合った結果として混じり合う。これこそ、本物の調和だと思う。ビンビンと体に響いてくるサウンドともに、本物のミュージシャンによる、本物の調和を体験できたことは、この上ない幸せだった。
また、小笠原義弘(b)、高藤泰三(dr)、高木太郎(per)のリズム・セクションには、今さらながら度肝を抜かれた。 パワー、サウンド、グルーヴ、正確さ、熱さ、色気……そんなさまざまな要素(その中には相反するはずの要素もいっぱいあるのだが)をすべてまとめ上げた彼ら。間違いなく、世界最高峰のリズム・セクションと言えよう。
セットリスト
- 松浦インスト
- 俺のピストルはどこだ
- フィルモア最初の日
- Baby No More Bad Games
- 住友インスト “Funky Mama”
- ギターとロックンロール
- In Memory Of Elizabeth Reed
- A Small House In San Francisco Bay
- Hey! Hey! What Do You Say?
- Feel So Bad
- Slow Song
- Long Distance Call
- Rivival
- Silver Horse
- It’s Only Trackin’ Roll
- Las Bres In A Minor
-Encore-
This Life
Statesboro Blues